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【インタビュー】外資系ファッション業界で働く人事担当(30代後半男性)に聞く人事のホンネ

転職キャリアアップ - 【インタビュー】外資系ファッション業界で働く人事担当(30代後半男性)に聞く人事のホンネ本日は実際に人事として働く人へのインタビューをご紹介。人事のホンネを聞き、企業側の考え方を知る事で今後の転職での面接やキャリアアップに是非役立ててみましょう。実際、周りの友人や知人に人事の知り合いがいないという声は良く耳にします。

 

そして社内の人事にはどうしてもカジュアルに聞けない事が多かったり、オフィスの中でも人事部屋は隔離されていたりと普段なかなか接する機会がないかもしれません。そんな人事が何を考え、どの様に日々仕事をしているのか少しのぞいてみましょう。

 

 

外資系ファッション業界で働く人事(30代後半男性)の経歴

新卒から人事の仕事に携わり、現在約10年間人事としてのキャリアを経験。その間計3社の企業を経験し、業界はすべてファッション・アパレル、かつ海外ブランドの外資系企業。安価な商品を扱うブランドから高級ブランドまで幅広く経験し、アメリカ企業とヨーロッパ系企業で働く。現在30代前半にさしかかり、約2年前から人事の職種の中でもビジネスパートナーという職種で部下1名を持つマネージャー職を担当。

 

まず人事ビジネスパートナーとはどういった職種ですか?

「人事」という仕事は良く一括りにされがちなのですが、実は人事の中にもそれぞれ専門的な仕事があり、求められる知識や経験は全く異なります。ビジネスパートナーとはよく人事ジェネラリストとも言われる事がありますが、一般的に今働いている社員の教育や評価を担当する仕事であり、その名の通りビジネスに最も近い人事職でもあります。

 

日々、様々な部署の人とのコミュニケーションが求められ、今後の人事プランから今起こっている問題を人事的視点でアドバイスをする仕事です。人事の中には、ビジネスパートナー以外にも、採用を担当するリクルーター、給与関連を管理するペイロール、研修やトレーニング担当で近年はLearning & Developmentと呼ばれる仕事、そして事務的な書類作成などを行うオペレーションという職種が一般的です。

 

人事になるためには何が求められるのでしょうか?

海外では一般的に心理学を大学で選考していた人が人事となる事が多いですが、日本では本当にバラバラです。私自身も大学時代は経済学を専攻していたため、人事に配属になるとは考えてもいませんでした。約10年経験した中で、やはり人事的な労務関連の知識や、近年話題になりやすいハラスメントの知識は非常に重要だと思います。

 

色々な部署の人からその様な質問を受ける事が多く、すぐにアドバイスが出来る状態である事が求められます。そして、常に中立な視点を持てる人で、第3者的な目線で話せる人が向いている様に思います。私は外資系企業で働いているため、日々外国人スタッフとのコミュニケーションも多いですが、「日本の法律はこう!」「日本ではこういった考え方が一般的」という様な、内容の話しをする事も多いです。

 

一日のタイムスケジュールはどうなっていますか?

人事職は女性が多い特徴があり、私の会社でも約9割の人事が女性です。そのため、比較的柔軟な働き方が出来、フレックスを利用する人が多いのも人事職の特徴かと思います。まず一日の始まりはどこの部署でも同じかと思いますが、メールや電話のチェックです。

 

そこからビジネスパートナーは特に各部署との定期的なミーティングがスケジューリングされている事が多く、私も約10部署との定例ミーティングがあります。そこでは、今のスタッフの状況やスタッフ間のトラブルなどの話しをする事が多く、今後プロモーションしたいスタッフのトレーニングプランなどを部署の本部長やヘッドと話す事が多いです。

 

そして特定のスタッフからの悩み相談などの連絡が来る事も多く、上司との関係性や同僚との関係性、今後のキャリアアップの方法などを一緒に話します。しかし、一日のスケジュールの中で急な問題が発生する事が非常に多いのも事実で、あるスタッフが急に出社しなくなった、あるスタッフが病気になった、あるスタッフが退職希望だと伝えてきた、などがあります。

 

そして後は新規採用スタッフに関する面接の時間です。基本的には採用担当が社内にいるため、リクルーターが人材募集をし選考を進めていきますが、最終段階になると私が面接官として人事から見た面接をします。

 

人事面接では候補者のどの様な点を見ていますか?

正直、各部署で求められる専門的なスキルは判断が出来ません。私はITのプロフェッショナルでもなければ、経理のプロでもないからです。そのため、候補者のパーソナルな部分を探り評価をしています。

 

この人はチームワークがあるのか、ポテンシャルがあるのか、何か問題を起こすリスクはないだろうか、という点に注目しますが、主にコンピテンシー面接という過去の行動に基づく質問をしています。

 

特にポテンシャルがあるかないかという点は、ビジネスパートナーとして非常に重要であり、急にどこかの部署のマネージャーが退職するとなった場合、社内に次にマネージャーとなり得る人がいるかどうかが人事として求められます。もしすぐにマネージャーになれる人材がいない場合、「なぜ今までしっかりとトレーニングをしてスタンバイをさせていなかったのか?」と追及されてしまい、それが私の評価にも繋がります。

 

人事職の評価基準やKPIはどの様になっていますか?

外資系企業ではKPIが用いられる事が多く、主に退職率の低下、スタッフの充足率、社員の満足度調査の数値、などがあげられます。すべて数値化が可能なKPIですので、日々このKPIを達成する事が求められています。

 

退職率の低下は非常に難しく、私一人ではコントロールが出来ない事も多いため、日々各部署のヘッドとどの様にしたら退職率が下がるのか、一緒になって考え行動しています。

 

従業員の評価や昇給はどの様に決めていますか?

話せる内容が限られますが、基本的には各スタッフの評価に基づいて決めています。私は外資系企業での経験しかないですが、今まで経験した3社全てで昇給には予算が決まっています。その予算内で全従業員の昇給額を決める必要があるため、昇給に時期は数字との闘いとなります。

 

評価が高い従業員には高い昇給率を、低い従業員にはそれに応じた昇給率を算出する必要がありますが、全体の昇給額の予算のうち、ハイパフォーマーと呼ばれる最も評価が高い人達がその予算の大半を占めています。ハイパフォーマーは全従業員の約2%から5%程度しかいないため、大きな昇給を受ける人は一握りという事になります。

 

今後の人事職はどの様になっていくと思われますか?

よりビジネスに直結した仕事が求められると考えています。私達の仕事は直接何か売り上げを立てているわけでもなければ、何かお金を生み出す仕事ではありません。採用した人材や社内で活躍している人達を通して会社に利益をもたらせる仕事のため、今後も人材不足の世の中でよりポテンシャルがある人を採用し、彼等が会社に利益をもたらせる様な人材に育てる事が求められると考えています。

 

そして、ハラスメントは今後さらに気を付けなければいけない事であり、社員に対しても教育する必要があると考えています。

 

人事職の一番の魅力とは何でしょうか?

人事という名の通り、人と接する事が多い仕事ですので、スタッフが昇格した時に涙を見せて喜んでくれた時や、何か問題が起きた時に部署の人と一緒になって解決した時等にこの仕事をしていて良かったなと感じます。

 

今回、同じ人事として働く人へのインタビューを通して、同じ人事でもビジネスパートナーという仕事は非常にビジネスと近く、かつ問題解決が常に求められる仕事なのだと感じました。人材不足がさけばれる今後の世の中において、人事職はさらなる迅速な問題解決スキルが問われる仕事になり、社員を通して会社への貢献がカギとなるのでしょう。